PowerChecker-KM003C · 使い方ガイド
KM003Cで充電器とケーブルを調べる
PowerChecker-KM003Cは、POWER-Z KM003Cを使って充電器の対応能力や実際の給電を調べる、ブラウザーで動くツールです。まずは情報を読む操作から始められます。
PowerCheckerを開く →できること・必要なもの
充電器が対応する電圧・電流・最大出力の一覧(PDO)、高出力のEPR、ケーブルが返す情報(SOP’)を表示できます。充電中の電圧・電流の記録、Wh・mAhの積算、レポート保存にも対応します。
実機で調べるにはKM003C、PC、PC接続用のデータ対応USBケーブル、調べたいUSB PD充電器が必要です。ブラウザー直接接続には、必要なWebUSB・Web Serialに対応したPCのChrome / Edgeなどを使います。WindowsのUSB設定によってはWinUSBドライバー設定が必要です。
標準のブラウザー接続ではCLI・Pythonのインストールは不要です。機材がなくてもデモと保存ログの表示を試せます。
最初の接続:OUT側は空、負荷はOFF
KM003CのHID / PC接続ポート → PC
OUT:何もつながない・外部負荷OFF
- PowerCheckerの「KM003Cを繋いで診断する」を開きます。
- 「1. USBを許可」でKM003Cを選びます。
- 「2. Serialを許可」で同じKM003CのSerialポートを選びます。
- 「3. 充電器・ケーブルの情報を読む」を押します。接続の許可だけでは取得は始まりません。
取得処理はPD初期化と通信を行います。追加のEPR情報を待つことがあり、負荷なしでも初期のSPR一覧だけで終了しないようにしています。
PDOの240 Wは「今240 Wで充電中」という意味?
違います。PDOは充電器が提示した電圧・電流・出力の条件です。例えば48 V・5 Aの表示は、その条件で最大240 Wを提示していることを示します。実際に端末が使う電力は、端末の対応方式、電池残量、温度、ケーブルなどによって変わります。
SPRは通常の電力範囲、EPRはより高出力に対応する範囲です。PPS / AVSは電圧を調整する方式です。EPRの28〜48 Vが一覧にあっても、その電圧を手動で要求した意味ではありません。未取得だけで非対応とも断定できません。
ケーブル情報を取得できないとき
直出し(captive)ケーブルなど、情報を返さない構成もあります。情報が未取得というだけで故障とは判断できません。着脱式のケーブルではe-marker、向き、VCONN給電、接続状態やKM003Cのファームウェアも関係します。
「ケーブルの情報だけ読み直す」は、前回の充電器の対応表と測定値を残します。接続を変えた場合は「充電器の情報を読み直す」で対応表も更新してください。ケーブルの表示は申告値であり、負荷試験・認証結果ではありません。
実際の充電が遅い・途切れるかを調べる
充電器の情報を読んだだけでは、充電中の状態はまだ測っていません。情報取得が終わったら、使用電圧に対応したスマホ・PCなどへ実際に給電する配線にし、「充電中の電圧・電流を記録」で10秒ほど記録します。
「充電の状態を確認する」で結果と次の確認方法を見られます。電池が満充電に近い・端末が熱い場合などには、最大出力より小さくなることがあります。電圧の切替や接続時の変化もあるため、これだけで故障とは決めません。詳しい根拠は折りたたみから読めます。
かんたん診断とプロ制御の違い
かんたん診断には任意の電圧要求や掃引の操作がありません。充電器・ケーブルの情報取得はPD初期化を伴うため、何も送らない観測だけのモードではありません。情報取得時は外部負荷をOFFにしてください。
プロ制御・スイープでは電圧要求やPPS / AVS掃引を使えます。高電圧を使う場合は、つないだ機器・ケーブル・負荷がその電圧に対応していることを確認します。
記録とレポートの保存
JSONバックアップは元データを保存・再読み込みするために使います。PNG・HTML・Markdownは結果を共有するために使えます。保存セッションは同じブラウザー・サイト内の保存領域を使うため、長く残す記録はJSONでも書き出してください。
詳しい機能・CLI接続は日本語の利用説明、USB PD通信を会話で読むにはPD-Interpreterを参照してください。